医療法人真正会 川村小児科 kawamura children's clinic

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コラム
Column

長曲線をつけてみよう

自分の子が普通より背が低いと思った時にはその年齢集団中で、どの程度かを知るには母子手帳、幼稚園、小中学校の身長測定記録から成長曲線を描いてみるのが最良です。使用するグラフは標準成長曲線グラフで、これは子供達の身長、体重を各年齢ごとに集計し平均をグラフにしたもので、平均値を中心に、標準的発育範囲すなわちプラス・マイナス一標準偏差ライン(この中に全体の68.3%が入ります。)、正常限界であるプラス・マイナス二標準偏差ライン(全体の95.4%が入る)が書き込まれているものです。このグラフに何才何ヶ月時の身長かを測定順に正確にプロットすれば発育の傾向は一目瞭然です。

図1にあるように6才0ヶ月男児で105cm、その後もこの程度の身体の伸びなら、このグラフの延長線上に17才時の身長162~164cmがあるので、この予測最終身長で満足かどうかで対処の仕方が決まるでしょう。

図2や図3に示されるほど極端な低身長であれば、当然早い時期に専門医を受診して成長ホルモン治療を受ければ正常近くまで背が伸びると期待できます。一番問題なのは背は低いが、思春期の身長スパートで大きくなると思っていたのだが、思ったほどの伸びがなく最終的に低身長になった図4の例や、背の低いまま思春期が来てしまい結果的に低身長になった図5のような場合です。いずれも早期に専門医を受診していれば治療の方法があり、最終身長はもっと大きくなっていたはずです。成長曲線を描いて心配があれば専門医を受診されると良いでしょう。


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